【小説的思考塾vol.6 メモ】その16 再生とは

今回の中心は、〈再生〉です。〈死〉の定義もしますが、メインは〈再生〉。

私がここで言う〈再生〉は、再生医療など特定の意味でなく、思いっきり大きいイメージで、だからそれは正しくは〈再生〉ではないのかもしれない。
それは「世界があること」「世界が『たしかにある』と感じられること」から立ち上がる強い実感です。

メモのその5に書いた、2月の光がもたらす確信で、死に直面した経験のある人でないとわからないかもしれないが、一度終わってしまったと感じられる世界をもう一度立ち上げなくてはない。
大袈裟でなく、それをしないと生きていけない。生きていけても一生笑えない。と感じている。
【こういう感情は、芸術作品の受容と同じで、それをわからない人にわかるように説明することはできない。】

北海道の雄大な自然の中に生きる動物たちを題材にして、40年以上絵本を作り続けている(原画はすべて木版画)手島圭三郎さんの絵本を11月に知った時、私は2月の光と同じ力を感じ、
「次回は〈死と再生〉しかない」
と思ったのです。
絵本を開きながら、私が思う〈再生〉がどこから来て、何と繋がっているかを話します。