ある雑誌にシロちゃんとの最期の1か月を中心にシロちゃんが生まれた時からのエッセイを1200字で書きました。
「それは無茶苦茶だ」と思った人がたくさんいると思いますが、その通り、シロちゃんとの日々を1200字にまとめるのは無茶です。
長い(広い)ところから、アチコチを摘んだ文章だから、シロちゃんのことを知ってる人なら、書かれた言葉をインデックスにして自分の記憶を引き出しながら読むだろうが、この雑誌の編集者は、シロちゃん自身の記憶はないから、書かれた文章の中での矛盾を校正してきた。
これは事実と文章の関係の、思いがけない発見だった。
矛盾や齟齬や変な所が全くない文章は事実に即していない。事実(記憶だけでなく時には記録も)を書こうとするほど、単独の文章の中では処理しきれず、おかしな所が生まれる。
ちょうどカフカの書き方に同じことを感じていた。(2/7発売の群像にこのことは少し書いた)