2021/11/03【小説的思考塾メモ 死について・転生】

チャーちゃんが死んで、ずうっと考えていたのが、
チャーちゃんの連続性をどうすればわかるか?
生まれ変わったチャーちゃんとまた会えるか?

それで三島由紀夫『豊穣の海』も読んだが、あの転生は簡単すぎる。つまり幼稚。

胸に同じ3つの黒子の並びがあるのが転生の目印だなんて、本当の転生はそんな単純なことではない。
目に見える物質としての命はいったん解体して抽象レベル(非-物質レベル)に昇華する。遺伝子は生命の最小単位だが、それは〈形〉なので、転生には関係ない。

〈形〉でなく、動き・質であり、持続する時間でなく瞬間的な何かであるだろう。
だから、弦に指がこすれる音であり、ダンスのステップの足裏の振動であり、息継ぎの吸う寸前の揺れであり、………古武術の超人が言ってた〈起こり〉が近い。〈形〉よりずっと速い。