GENKYO 横尾忠則 スゴイ
横尾忠則が画家宣言して、最初の大規模展覧会は1987年、池袋の西武美術館だった(セゾンになる前)。その時私は西武の社員だったから入場無料で、暇さえあれば見に行った。
『プレーンソング』を書き出したのは、その半年以内の88年2月だった。
横尾さんの絵で私は、ある自由を得て、制約が解けて、力みが抜けて、コツンと芯に当てられるようになった気がする。
とにかくあの展覧会は私の大転換だった。やっぱり現物はスゴイ!
横尾さんの大きい絵の前に立つのは、言葉が不要の体験をすることで、創作はすべてそこから始まる。現物を思う存分浴びると、自分の中の未知の領域が活動を始める。