「歴史が判断してくれる」
「評価は後世の人に委ねる」
「今になって思い返すと」
これら利口ぶった言葉を疑い
渦中にいる自分の感覚・感情・高揚・戸惑い……を信じる
「未来・将来に正解がある」という迷信
小説は、結末からの逆算で書いたら死んだ小説(動きのない思考)になる
カフカの小説は予測を飛び越え
ベケットの小説は予測を封じる
どちらも、「読書の」予測以前に「書く本人の」予想を、小説自身が飛び越えたり、封じたりしている
歴史は〈かつて起こらなかった出来事〉と〈未だ起こっていない出来事〉の集成
12月京都の『想像の犠牲』(作演出・山本伊等の芝居)は、物語を超える面白さだった
抽象レベルは複雑だが具体(現前)レベルはシンプルで、非-物語の可能性を大きく広げたと思った