太陽の光は光速で地球に届く。母は太陽の光が好きで、私の太陽好きは母から受け継いだのかも。 江ノ電の鎌倉高校前のホームの真っ正面の海の光はすごい。私はそれを人に言うのと同じ回路で「いいなあ」と思っている。それが煩悩だ。
夏草やつわものどもが夢のあと
私がはじめて依頼されて書いた小説の題名は「夢のあと」だった。 みんな「夢」が好きだ。夢は私という個人とその外を繫ぐというより、もっと大きなものと人間との根本的な機能なんじゃないか。
一木一草悉皆成仏。
一木一草が、可能性として仏性を持っているのでなく、いまそのままですでに仏なんじゃないか。 神が乞食に身をやつして人間界に現れたとしたら、そのうちまた神が乞食から去って、本来の神になるのでなく、乞食の姿でもやっぱり神のはずだ。