「群像」2022年2月号『鉄の胡蝶は記憶に……』42回目。
作・山本浩貴、演出・山本伊等(かれら)で11月に上演したDr.Holiday Laboratory の『うららかとルポルタージュ』における人間の解体と不死性のことを、10月に我家で起きた排水管が外れて床下浸水になって知った水のことを経て、
生まれたばかりの赤ん坊は鏡像段階の身体の統合がない、……ということは、〈私〉がないのは当然で、それより、もしかして赤ん坊は寝たきりでいながら幽体離脱的に空間を見てるのではないか?
そして背景に擬態して巧妙に身を隠す野生動物たちは、風景から生まれてくるのではないか……