エリアーデを読んでたら、〈目覚めた夢想〉という心理療法があるという。自分の〈存在論的変異〉を含むイメージを積極的(肯定的)な想像力で活気づけることで、心的治療となる。
この話は子供の幸福で楽しい空想を連想する。
大人が「それで?」「それで?」と訊くと子供がどんどん空想を広げてゆく。
そういう小説があったっていいと思う。
ディストピア小説は、幸福な空想の逆だが、空想であることに変わりない。今は、幸福な空想はリアリティがなくて、不幸な空想ならリアリティがあることになってる。
真面目になると深刻な顔になるのが、私は子供の頃から気に入らない。
周りのみんなを明るく楽しくさせるのも、ひたすら怠惰にしてて、「あ、こういう生き方もあるんだ」というのも、一生を賭けた生き方だ。一度しかない一生をそっちに使うんだから、それは賭けだ。