2024.02.27『鉄の胡蝶……』67回目(『群像』3月号④)

2/11以来の鉄の胡蝶
私はもう老人です。コロナワクチンも65歳以上枠で射ちました。その日、私は激しい腰痛で腰が直角に曲がって、背中が床と水平でした、そんなことは書いてはないけど。
老人は若い人の誘いを「面倒くさい」と断るが、本当はそうじゃない、老人は自分でも老人であることになかなか慣れない、というより、老人には老人の言葉がない。言葉は社会生活を現役で送る人基準にできている。

『たけくらべ』の美登利は、ラスト間近で急に塞ぎ込むのは、初潮が来たからとか、水揚げされたからとか、下品な詮索ばっかり日本文学はしてきた。誰も美登利ほど美人を生きる経験を持たないから、美登利の心がわからない。